Joomla1.6を使ってみた

投稿者: | 2011年6月10日

CMSのJoomlaがバージョン1.5から1.6へメジャーアップデートを果たしました。

僕の電気自動車関連サイト”ProjectEV“もJoomla1.5を使っていましたが、この度レンタルサーバを変更したのを機に、Joomla1.6へバージョンアップ(というか新規インストール)してみました。

インストール

インストールは至って簡単でした。一応手順の大筋は…

  1. ダウンロードしたZIPファイルを解凍し、リモートサーバに全てアップロード(但しファイルサイズはかなり大きい)
  2. インストール先のルートフォルダにブラウザでアクセスすると、インストーラーが出てくるので指示に従ってインストールを進めるだけ。詳しくはこちらのサイトが判りやすいです。以下省略(^^;

データの引越し

新バージョンのインプレもそこそこに、早速データ(コンテンツ)の引越しを始めました。

最初は、akeebaというバックアップ用エクステンションを試しました。引越し元の1.5にインストールしバックアップファイルを作成まではOK。しかし、1.6をインストールした引越し先のシステムにはインストール出来ず。色々調べつつ、Joomlaのフォルダを弄ったりしているうちに…なんと管理画面が真っ白になってしまいました(*.*; 結局完全に削除してインストールのやり直し。今度は余計なことをしなかったので、ちゃんと動いています。

仕方が無いのでakeebaは諦め、新旧サイトでphpMyAdminを立ち上げて地道に移動させる事に。両者のテーブル構造を比較すると、Joomla1.5には”bak_***”というバックアップ用のテーブルがあってとても煩雑ですが、Joomla1.6にはそれが無いのですっきりしています。

先ず、肝心のコンテンツの入ったテーブル”jos_content”を見ると、構造は全く同じようです。そこでSQLでエクスポート⇒インポートすると正常に完了し、データを移す事が出来ました。

カテゴリーに関しては、テーブル構造がちょっと違います。そもそもJooomla1.5と1.6ではカテゴリー構造が変わっているので(後述)、データをそのまま移す事は出来ません。なので、管理画面から一々手動で設定することにしました。

あと、Userのテーブルも少し構造が変わっているようですが、共通のカラムだけをSQLで移す事に成功しました。最後に移したのは記事のレーティング(星印)の情報です。

移動先のサイトを確認すると、コンテンツとユーザー情報はちゃんと反映されているようです。レーティングは反映されませんが、これには多分エクステンションの設定が必要なんでしょう。

かつてWordpressでもサーバー変更に伴うデータの引越しをやりましたが、その時もシステムを丸ごと移そうとして結局断念した記憶があります。システムは別途インストールし、コンテンツだけをテーブル単位で移すのが一番確実なやり方のようですね。

Joomla1.6雑感

さて、ようやく落ち着いて、新システムを味わう事ができました。Joomla1.6の新機能については、Joomlaでポンが判りやすいですが、ここでは取りあえず僕が感じた事を書きます。

管理画面:

僕は未だ管理画面は日本語化していませんが、一見して洗練されたインターフェイスになったと感じました。Ver.1.5はメニュー階層が無駄に複雑な気がしたんですが、Ver.1.6では大分すっきりしたように思います。

カテゴリー管理:

1.5ではセクションという大分類の下にカテゴリという小分類がありましたが、1.6からはカテゴリーだけに集約されました。その代わり、カテゴリーに親子関係を設定出来るようになり、何階層でも作ることが可能になりました。

ただ、閲覧性を考えると、必要以上に階層を深くしないほうが良いと思います。実は当該サイトも、元々2階層の分類をしていたのですが、実際の記事を眺めて1階層で十分だと感じたので、移転先のサイトではカテゴリを見直し1階層にしてしまいました。

リダイレクト設定:

今のところ1.6の新機能の中では、これが最も素晴らしいものだと思っています。

JoomlaのURLは”example.com/category1/sub-category1/title”と言った感じで、カテゴリー構造がそのままページのURLになります。すると今回のように、カテゴリー構造を変えたら、各記事のURLも変わってしまいます。

この場合、通常ですと「404:見つかりません…」ページを出すか、Homeへリダイレクトする位しか手がありません。しかしそれでは、検索で来たビジターがそのまま他に行ってしまうかもしれないし、クローラーが新たにインデックスを作成するのにも時間がかかるでしょう。

しかし、Joomla1.6のリダイレクト機能は、個々のページについて、旧URLから新URLに飛ばす設定が出来るのです。記事が増えるにつれ、カテゴリ分けを変えたくなる時は必ず来ると思うので、この機能は必須と言えるかも知れません。

システムアップデートに伴う何時もの問題

Joomla1.6は登場間もないので、ノウハウは溜まっていないし、バグがあるかもしれません。日本語の情報については、普段から少ないのだから1.6については絶望的ですね。どれが日本語オフィシャルサイトかよく判らないような状態で、一人で苦労するユーザーのブログが偶に参考になる位です。(取りあえず本家サイトの1.6関連記事でも読んでおきましょう)

そんな中で、1.5から1.6へのアップデートを躊躇うのも無理はありません。しかし、何時かは消える運命の1.5で永遠に運用するわけにも行かないでしょうから、何処かで踏ん切りを付けなくてはなりません。「安定してから」という考え方もあるでしょうが、テンプレートやエクステンションの互換性があるとは言えず、これらが増えるほどアップデート際の手間が増えるのではないでしょうか。

それに、1.6は全体的な印象として大幅に洗練ており、苦労して乗り換える価値はあると思います。特に今時テーブルレイアウトを吐き出すノーマル仕様の1.5で、自分独自のテンプレートを作る気は起きません。Joomlaでポンでは「今作るなら1.5」とか書いてありますが、少なくとも新たにサイトを構築するなら1.6だと思います。

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